雲州堂の目利きチャート
雲州堂がそろばん選びの“疑問”を解決。
-
速算度
が多いほど、
速い計算に向いています。 -
匠度
が多いほど、
職人の技が活かされています。 -
玉の冴え
が多いほど、
密度の高い玉が使われています。
「見た目はほとんど同じなのに、なぜ値段が違うの?」というご質問をよくいただきます。そろばんの値段は、玉や枠など材料のランク、作る職人さんや構造によって決まります。しかし、高級だから良いというわけではなく、使う人の用途やレベルによって、選ぶそろばんが違ってくるのです。
明治の初めより、そろばんを扱ってきた雲州堂は、お客様と職人さんの間で、そろばんをずっと見つめてきました。100年以上にわたり培ってきた、そろばんに対する選定眼を、お客様のお役に立てたい。そこでまず、雲州堂が大切にしている目利きポイント3つをご紹介します。そろばん選びの目安にご利用ください。そして、これらを基準に作成した「雲州堂の目利きチャート」を「雲州堂そろばん商品」ページに掲載しました。特徴や違いが一目でわかっていただけます。
POINT.1
速算度
「滑らかに動き、かつピタリと止まる」そろばんは、より速く正確な計算を可能にします。
が多いほど、速い計算に向くのです。木の年輪は、中心部に近いほど間隔がつまっていて、材質が緻密(ちみつ)になります。
そのため中心部から採った玉ほど速い計算に適した玉なのです。
一番理想的なのは、竹芯と梁(はり)が精密に調整されていて、玉同士の触れる部分がピタリと一致しているそろばんです。
また、珠算塾の検定用として開発されたソロマチック(ワンタッチそろばん)は、ご破算の時間を短縮できます。緻密な玉と、精密な枠であれば、その速算度はさらにアップするというわけです。
POINT.2
匠度
匠(たくみ)、つまりそろばん職人の技が、その品質を左右します。
玉をはじめ、枠や竹芯の材料選びも職人さんの仕事。
の数が多いほど、素材の良さを引き出した、より「計算ミスの少ない」そろばんとなるのです。
4つ星以上のそろばんには、本体に匠の名前が刻まれています。
そろばんの調子を長い間維持するため、特にその土台となる枠には、職人さんの技が必要です。
上下枠と左右枠をつなぐホゾ加工、上下枠の支柱となる裏板など、そろばんのランクによって、枠の構造が違ってきます。
POINT.3
玉の冴え
そろばんの専門家が言う「玉の冴え(音)」とは、ご破算をする時の玉の音が澄んでいることです。
の数が多いほど、玉の材質が均質で、かつ工作精度が高く、弾くと澄んだ音がします。
木製のツゲ玉とカバ玉では、年輪の中心に近い堅くしまった部分から作った玉ほど高密度になり、その冴えは素晴らしくなります。
そろばんの構造
竹芯(軸)
玉を通す竹の軸
梁(はり)
中心の白い線が入った桟(さん)
枠
周りの囲い
五玉(ごだま)
梁の上にある玉
一玉(いちだま)
梁の下にある玉
裏板(うらいた)
上下を支える板または棒