そろばんネタ帳

そろばん四方山話

088)大阪教育大学 訪問

2019年2月21日大阪教育大学グローバルセンター教授  城地 茂を訪問しました。

用件は、上記画像の弊社そろばんの制作年代を確定して欲しい、と言うご要望でした。当日は、日本珠算史研究学会 副会長の大垣憲造先生も同行していただきました。

そろばん内側に貼ってある弊社ラベルの住所表記から、「戦前に作られた製品の可能性が高い」と判明。弊社は明治30年大阪市北浜に創業。その後の道路拡大工事に伴い、川を渡った難波橋北詰に移転しました。更に、第2次大戦中の疎開で北区菅原町に移転しています。このそろばんのラベルには「難波橋北詰」の住所が記載されております。

その後、城地教授と大垣先生の間で、古今東西のそろばん・和算の話題に広がり、大いに盛り上がりました。

なお、城地教授は現在台湾に足しげく通っておられます。旧台北帝国大学において、日本の和算書が600冊も保管されていることが判明し、その分析調査に注力されておられるようです。日本国内の主要研究機関にも例を見ない貴重な資料だそうです。

戦前の日本統治下の台湾に、日本内地以上に人材・予算を投入していた事が感じられる、素敵な話題でした。