そろばんネタ帳

そろばん四方山話

038)「古いそろばん」修理の実例

最近、ご年配の方が「昔使っていたそろばんを出してきて、もう一度そろばんにチャレンジしたい」というご希望が増えています。そのために、そろばんの修理に対するお問い合わせや相談が増えています。

 

ご本人の許可をいただきましたので、その事例をご紹介いたします。

この事例は、27桁4骨玉そろばんの「竹芯折れ・玉追加・全体のクリーニング」の事例です。

「50~60年前に祖母に買ってもらったそろばん。1ヵ所4玉が無いのが気になっていましたが、きちんと修理しておこうと思いました。また、玉が黒く汚れていますので、少しきれいにならないでしょうか?」というご相談でした。

 

修理前 27桁骨玉
   <修理前>左から6桁目の玉が4コ紛失しています。他の玉と違和感のない骨玉が入手できるか課題です。あまり新しい玉を入れると目を向いたようになってしまいます。その際には、古い玉をこの部分に移動して、周囲と違和感のある玉はあまり使用しない端に入れることになります。

 

 

修理後 27桁骨玉

<修理後>何とか色合いの近い骨玉が4コありましたので、左から6桁目に入れました。他の玉も全てクリーニングして明るくなったので、目だなくなりました。(新しい竹芯が分かりますね)

そろばん全体をクリーニングしたので、玉の調子も格段に良くなりました。

 

 

 

修理が済んだそろばんを受け取って頂いたお客様にはとても喜んでいただきました。最近、お孫さんがそろばんを習い始められたとのことですので、ご一緒に練習をされているお姿が目に浮かびます。ひょっとすると、お孫さんにお手本を見せておられるかもしれませんね。