そろばんネタ帳
そろばん四方山話
003)2進法とそろばん
塩川新助氏の2進法そろばん
昭和30年代まだコンピュータが普及し始める以前に、
当時富士通の技術者であった塩川新助氏より、弊社へ「2進法そろばん」の制作以来があった。
(塩川氏の依頼は更に進み、そろばんの桁数を表す定位点が西洋式の数詞に合わせた
3桁刻みになっている点に注意し、定位点を4桁毎に変化させ、
日本式の4桁刻みにも対応できるように指示された)
塩川新助氏は「社団法人情報処理学会 日本のコンピュータパイオニア」に紹介されています。
塩川新助氏の2進法そろばん
西洋式の3桁毎の位取りは玉の色で表し、日本の数詞に合わせた4桁毎の位取りは定位点で表現しています。
(1978年 雲州堂製造)
そろばんで2進法
現在普及しているそろばん5玉の部分だけを利用すれば2進法のそろばんになります。
例えば、玉が下がっている状態を0(OFF)、あがった状態を1(ON)と考えて、
右端から玉の上下を進めていってください。
ちなみに下の4玉の部分は5進法そろばんになります。
現在のそろばんは5を媒体とした10進法です。
ある量の数を現すのに、2進法では多くの桁やスペースを必要とします。
やはりコンピュータの上でのみ有効な表現方法と思われます。